【公募増資】1年後の株価から見た、良い増資・悪い増資【2017年】

記事内に広告が含まれています。

2018年も7割近くを消化し、2017年に公募増資や自己株式の処分を行った銘柄の多くは、資金調達後1年以上経ちました。

そこで、2017年に公募増資や自己株式の処分をした77銘柄の発行(処分)価格と現在の株価(2018年9月11日時点の株価、以下同様)を比べてみました。

1年程度で、良い増資・悪い増資を決めるのは早すぎますが、上昇している銘柄、下落している銘柄をランキング形式で紹介します。

良い増資、上昇した銘柄ランキング

第5位 朝日インテック (7747)

処分価格4820円(分割考慮後2,410円)→現在の株価4,405円

朝日インテックは、カテーテル治療用製品を製造・販売している会社です。そもそもの希薄化率が小さかったのもありますが、業績好調で希薄化をこなして1株利益が増加し、PERも上昇しました。分割を考慮すると、株価は+82.8%上昇しています。

第4位 コシダカホールディングス (2157)

発行価格2,392円(分割考慮後598円)→現在の株価1,133円

コシダカホールディングスは、「カラオケ本舗まねきねこ」や女性フィットネス「カーブス」を展開している企業です。カーブス事業が伸び、希薄化をこなして1株利益が増加し、PERも上昇しました。分割を考慮すると、株価は+89.5%上昇しています。

第3位 ジャパンインベストメントアドバイザー (7172)

発行価格4,260円(分割考慮後2,130円)→現在の株価4,075円

ジャパンインベストメントアドバイザーは、節税ニーズを捉えた航空機リース事業を主力としている企業です。利益率が非常に高い事業で、業績が大幅に伸び、希薄化をこなして1株利益が大幅に増加しました。分割を考慮すると、株価は+91.3%上昇しています。

第2位 出光興産 (5019)

発行価格2,600円→現在の株価5,640円

出光興産は、石油元売り2位の企業です。原油価格の上昇もありますが、昭和シェルとの経営統合が決まったことで大幅に株価上昇しました。株価は+116.9%上昇しています。

第1位 鎌倉新書 (6184)

発行価格1,757円(分割考慮後439円)→現在の株価1,278円

鎌倉新書は、葬儀、仏壇、お墓のポータルサイト運営する企業です。業績好調で、希薄化をこなして1株利益が増加し、終活関連としてPERは大幅上昇しました。分割を考慮すると、株価は+191.0%3倍近くに上昇しています。

悪い増資、下落した銘柄ランキング

第5位 コーセーアールイー (3246)

発行価格1,291円→現在の株価819円

コーセーアールイーは、福岡都市圏中心にマンションや投資用ワンルーム開発・分譲している会社です。業績見通しがほぼ横ばいのため、希薄化をこなせず、1株利益が低下しました。さらに、スルガ銀行やTATERUの問題で不動産株は逆風となっています。株価は36.6%下落しています。

第4位 マーキュリアインベストメント (7190)

発行価格1,406円→現在の株価888円

マーキュリアインベストメントは、投資ファンドを運用している会社です。減益予想となっているため、希薄化をこなせず、1株利益が大幅に低下しました。株価は36.8%下落しています。

第3位 ドリコム (3793)

発行価格2,232円(分割考慮後1,116円)→現在の株価624円

ドリコムは、ソーシャルゲームの開発。運営を主力としている会社です。高い成長が期待されましたが、前期赤字転落、今期も1Q赤字と決算が悪すぎました。分割を考慮すると、株価は44.1%下落しています。

第2位 内外テック (3374)

発行価格3,745円→現在の株価1,977円

内外テックは、半導体製造装置の部品の仕入れ販売、受託製造事業が2本柱の会社です。強気の業績予想ですが、1Qは減益の上、半導体市況はピークアウト感があり、PERが大幅に低下しました。株価は47.2%下落しています。

第1位 シンデン・ハイテックス (3131)

発行価格3,531円→現在の株価1,583円

シンデン・ハイテックスは、液晶や半導体の専門商社です。大幅減益未通しとなっているため、希薄化をこなせず、1株利益が大幅に低下しました。株価は55.2%下落し、半値以下になっています。

上昇銘柄、下落銘柄の特徴

上昇している銘柄は、独自のビジネスモデルがあり、成長性が高く、希薄化をこなして1株利益が増加していました。出光興産は例外ですが、資金調達をした時のPERやPBRは総じて高いです。鎌倉新書の現在のPERは100倍を超えていますが、公募増資した時でもPERは60倍近くありました。

一方、下落している銘柄は、半導体関連、投資ファンド、不動産といった景気や市況に左右されやすい銘柄でした。ドリコムは例外ですが、資金調達をした時のPERは総じて低く、PERは10倍程度でした。

中長期目線で公募増資銘柄を買うなら

今回の結果からみると、割安とみられるような銘柄よりも、成長期待が高くPERやPBRが高い銘柄のほうが良い増資となっています。

こちらでPOにオススメの証券会社を紹介しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました