2021年の公募・売出(PO)結果を振り返り、勝率や平均騰落率(発行価格と受渡日始値との差)、受渡日に最も儲かった銘柄と損した銘柄を確認してみます。
2021年の株式市場は、2020年のような大暴落もなく比較的堅調で日経平均株価は年間で5%ほど上昇していました。この様な環境下で、国内募集のあった公募・売出(PO)は、前年を大きく上回る89件の実施がありました。この中には、西日本旅客鉄道や日本郵政といった話題性のあったPOも含まれています。
2021年のPO結果まとめ
2021年に国内募集のあったPOは89件あり、そのうち受渡日の始値が発行・売出価格を上回ったケースは58件(勝率は65.1%)、平均騰落率は+1.3%でした。
11月、12月の印象が悪かったですが、コロナショックのあった前年からは、大きく改善し勝率・平均騰落率ともに例年に近い数字でした。
2020年のPO結果振り返り、受渡日に最も儲かった銘柄と損した銘柄は?
さらに細かく見ていくと
2021年の貸借銘柄のPO結果
貸借銘柄のPO(PO発表日に売り禁となったものは除く)は54件あり、そのうち受渡日の始値が発行・売出価格を上回ったケースは43件(勝率は79.6%)、平均騰落率は+2.6%でした。
例年どおりの数字でした。
2021年の信用銘柄のPO結果
信用銘柄のPO(PO発表日に売り禁となった貸借銘柄も含む)は35件あり、そのうち受渡日の始値が発行・売出価格を上回ったケースは15件(勝率は42.8%)、平均騰落率は-0.9%でした。
こちらも例年通りの数字です。
2021年のリートのPO結果
リートのPOは29件あり、そのうち受渡日の始値が発行・売出価格を上回ったケースは19件(勝率は65.5%)、平均騰落率は+1.4%でした。
以前記事にもしましたが、変化があったのがリートのPOです。こちらは、勝率・平均騰落率ともに例年に比べて弱いです。
最後に
受渡日の始値で売って儲かった銘柄と損した銘柄を見て終わりです。
公募株を受渡日の始値で売って儲かった銘柄上位
銘柄名 | 騰落率 |
---|---|
ヒューリック | 9.1% |
東京産業 | 9.0% |
大和ハウスリート投資法人 | 9.0% |
公募株を受渡日の始値で売って損した銘柄上位
銘柄名 | 騰落率 |
---|---|
ENECHANGE | -14.6% |
リンクアンドモチベーション | -10.7% |
マーキュリアHD | -8.8% |