Twitterで「昨日権利付き最終日だったようですが、POで購入している場合は、今回のような価格決定日以降の権利日跨ぎは分配金がもらえるんでしょうか?」という質問をいただきました。
結論から申し上げると、価格決定日から受渡日までに権利落ちが発生する場合でも、受渡日を迎えるまでは株主ではないので、PO購入者は配当金(分配金)を受け取れません。
それなら、損をしていると思うかもしれませんが、損はしていません。その理由をご説明いたします。
損をしていない理由
価格決定日から受渡日までに権利落ちが発生する場合、発行・売出価格は、基準価格から予想配当金(分配金)を控除した上でディスカウントされて決定されているからです。
具体的に見てみると
具体的にトーセイ・リート投資法人の例をみてみます。
トーセイ・リート投資法人は、10月23日に発行・売出価格が決定しています。
基準価格は144,300円(10月23日終値)、ディスカウント率2.50%なので、普通に計算すると、144,300円×0.975=140,692円が発行・売出価格になるはずですが、実際の発行・売出価格は、137,299円となっています。
その理由は、トーセイ・リート投資法人の場合、価格決定日から受渡日までに権利落ちが発生するため、基準価格から予想分配金3,480円を控除した上で2.50%ディスカウントされて発行・売出価格が決まっていたからです。
計算式:(144,300円-3,480円)×0.975=137,299円
まとめ
価格決定日から受渡日までに権利落ちが発生してもPO購入者は配当金(分配金)を受け取れません。
配当金(分配金)を受け取れなくても、発行・売出価格は予想配当金(分配金)を控除した上で決定されているので損にはなりません。
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