9月11日(月)日本郵政 (6178)が株式の売出しを発表しました。
そこで、参考のためにブックビルディング方式が採用されて以降に行われた、JT(2914)とNTT(9432)株の政府による大型売出の結果を調べてみました。
■一番最近の2013年に行われたJTの第4次売出
・2013年2月25日
引け後、JTは、株式売出しを発表。財務省(売出人)は、保有するJT株のうち3億3333万株(1兆円規模)を売り出す。また、同時にJTは、1億1800万株、2500億円を上限とする自社株取得枠の設定も発表
JT株の終値2,901円
日経平均株価の終値11,662.52円
・2013年2月27日
JTは、東京証券取引所の自己株式立会外買付取引において、売出人から8,680万株(約2,500億円)の自己株式の取得したことを発表。
自己株式取得の結果、売出株数が2億5,326万株に変更されました。
JT株の終値2,902円
日経平均株価の終値11,253.97円
・2013年3月11日
売出価格が決定。売出価格は、1株あたり2,949円(3月11日の終値3,010円から2.03%ディスカウントした額)。
売出株数は、2億5,326万1,800株。国内と海外の比率は、国内57.5%、海外42.5%。
JT株の終値3,010円
日経平均株価の終値12,349.05円
・2013年3月12日~3月14日
売出価格2,949円を下回ることは一度もなく、高値3,225円までありました。
・2013年3月15日
JT株の受渡日。始値は、3,090円。売出価格と比較すると、+141円(+4.78%)でした。
JT株の終値3,075円
日経平均株価の終値12,560.95円
■2004年に行われたJTの第3次売出
売出価格 843,000円(分割を考慮すると843円)ディスカウント率2%
受渡日始値(2004年6月11日) 843,000円
売出価格と比較すると、±0%
■2000年に行われたNTTの第6次売出
売出価格 949,000円(分割を考慮すると4,745円)ディスカウント率3%
受渡日始値(2000年11月10日) 947,000円
売出価格と比較すると、-0.2%
■1999年に行われたNTTの第5次売出
売出価格 1,666,000円(分割を考慮すると8,330円)ディスカウント率2%
受渡日始値(1999年11月12日) 1,850,000円
売出価格と比較すると、+11.0%
■1998年に行われたNTTの第4次売出
売出価格 855,000円(分割を考慮すると4,275円)ディスカウント率3%
受渡日始値(1998年12月18日) 886,000円
売出価格と比較すると、+3.6%
■まとめ
想像していたよりも過去の政府売出の結果は良かったです。
日本郵政の仮条件が強気だなと思いましたが、政府売却の場合は、ディスカウント率2%で決まることはよくあるみたいです。
最近、日本郵政の株価が上昇していて売出価格が高値で決まってしまう不安もありますが、この結果をみると、日本郵政のPOにも参加してみたくなりました。
コメント
日本郵政は9/27に中間配当25が落ちます。この分は大丈夫ですか?
>やたもんさん
中間配当については気にしなくて大丈夫です。9月25日に価格決定した場合は中間配当を受け取れます。9月26日以降に価格決定した場合は中間配当を受け取れませんが、中間配当落ち分を考慮した形で価格決定されます。
この銘柄、過去のチャートから配当落ちから下げているという印象を受けました。すなわち配当取りしている人が多そうですね。でも今回は,日経平均採用とTOPIXのアンバラスがあり難しい状況なので私は見送ることにします。