平成29年7月3日(月)東証1部上場出光興産 (5019)が「公募による新株式発行」を発表しました。
出光興産は、国内外合わせて4,800万株(国内の募集分は3360万株)、金額にして1,385億円規模の資金調達を行います。主幹事は大和証券及びJPモルガン証券、発行価格等は平成29年7月12日(水) から平成29年7月19日(水)までのいずれかの日に決定する予定です。
調達した資金は、関連会社、海外子会社及び合弁会社への投融資資金、有機EL事業への投資、昭和シェル石油株式取得の際の借入金の返済資金等に充当する予定です。
7月4日(火)追記
出光興産 (5019)は貸株注意喚起銘柄に指定されました。
7月12日(水)追記
発行価格は1株につき 2,600 円、受渡日は7月21日(金)に決まりました。
7月18日(火)追記
東京地裁は、創業家側の差し止め請求を却下しました。創業家側は即時抗告を行いました。
7月19日(水)追記
東京高裁は、即時抗告を棄却しました。これで、予定通り公募増資が実施される模様です。
■公募・売出し(PO)情報
銘柄名 | 出光興産 |
コード番号 | 5019 |
上場市場 | 東証1部 |
新株発行 | 48,000,000株 |
売出株数 | 0株 |
合計 | 48,000,000株 |
希薄化 | 30.0% |
仮条件 | 4.0% ~ 6.0% ディスカウント |
発行価格決定日 | 7月12日(水)~7月19日(水)のいずれかの日に決定 |
条件決定日 | 7月12日(水) |
発行価格 | 2,600 円(ディスカウント率 6.00%) |
受渡日 | 7月21日(金) |
受渡日始値(発行価格比) | 2,649円(+1.9%) |
調達資金の使途 | 関連会社、海外子会社及び合弁会社への投融資資金 有機EL事業への投資 昭和シェル石油株式取得の際の借入金の返済資金等 |
■幹事
共同主幹事 | 大和証券 |
共同主幹事 | JPモルガン証券 |
■企業情報
事業内容 | 石油の元売等を行うエネルギー企業 |
信用/貸借 | 貸借 |
株主優待 | なし |
■投資指標
平成29年7月3日時点
株価 | 3,260円 |
PER | 5.9倍 |
PBR | 0.89倍 |
配当利回り | 1.53% |
■出光興産のPO評価(管理人の参加について)
出光興産が上場後初めての公募増資を発表しました。会社発表では成長戦略を支えるための財務基盤を強化し、将来の投資余力を確保するのが増資の目的となっていますが、昭和シェルとの合併に反対する出光創業家の持ち株比率を下げるのが狙いというが一般的な見方です。
そのため、創業家側から新株式発行の差し止め仮処分の申し立てが行われ、申し立てが却下されない場合は公募増資が実施されない可能性もあります。
公募増資が実際に行われるか不透明な部分もありますが、PER1桁、PBR1倍割れの状況でこれだけの希薄化を伴う増資はネガティブです。
大型の貸借銘柄なのでPOに参加したいところですが、不透明なところもあるので不参加の予定です。
7月12日(水)追記
過去の仮条件下限決定銘柄を調べてみました。
出光興産の発行価格が仮条件の下限で決まったが、仮条件の下限決定は単純にお得と言えるのか?
コメント